歪笑小説を読んだよ
東野圭吾さんの○笑小説シリーズは、出版、とくに小説分野の業界を描くコメディ短篇集。文学賞を取り巻く駆け引きや作家の心情を面白おかしく書くわけで、東野さん自身が関係する業界の内情暴露的な……こんなことかいていいの? みたいな。かつては筒井康隆の、大いなる助走つてのがありましたね。
ところが今回はちょっと趣が変わって、ドタバタしつつも、心温まるエピソードが多め。新人作家が先輩から励まされる話や、売れずに見放された作家の一途の可能性に賭けるベテラン編集者の話がちょっと泣けた。ラストで東野的な急展開オチもあった。あんまり期待していなかったけど、ちゃんと東野作品だった。うーむ。傍流作品だと思ってた。こんなはずじゃなかった。さすが東野圭吾さんだ。
最終章は作家の結婚がテーマで、ハッピーエンドながら前途多難という結末。ところが、そのフォローアップが巻末広告で行われていた。第二のハッピーエンド。ニヤリとさせられ、あーよかったなあ! といい読後感になった。こんなところに仕掛けを用意しておくなんて。しかも、文庫本書き下ろしならではのオチ。うまいなあ。でも、これまた映像化しにくいオチだ。連ドラにして、最終回のエンディングのあとに本の表紙と帯をインサートって感じかな。
ところが今回はちょっと趣が変わって、ドタバタしつつも、心温まるエピソードが多め。新人作家が先輩から励まされる話や、売れずに見放された作家の一途の可能性に賭けるベテラン編集者の話がちょっと泣けた。ラストで東野的な急展開オチもあった。あんまり期待していなかったけど、ちゃんと東野作品だった。うーむ。傍流作品だと思ってた。こんなはずじゃなかった。さすが東野圭吾さんだ。
最終章は作家の結婚がテーマで、ハッピーエンドながら前途多難という結末。ところが、そのフォローアップが巻末広告で行われていた。第二のハッピーエンド。ニヤリとさせられ、あーよかったなあ! といい読後感になった。こんなところに仕掛けを用意しておくなんて。しかも、文庫本書き下ろしならではのオチ。うまいなあ。でも、これまた映像化しにくいオチだ。連ドラにして、最終回のエンディングのあとに本の表紙と帯をインサートって感じかな。