玉蜀黍
夕刻。
友人が息子さんを伴つて訪れた。大きく見事な玉蜀黍を頂く。咄嗟のことでお礼に渡すものもなく、あたふたしてひる間に帰つてしまわれた。その手にはまだ袋がいくつかぶら下がつており、故郷からの賜り物があと何軒かに振る舞われたやうだ。
それにしても見事な玉蜀黍である。山竹のように美しい青色の皮を剥くと、ぷりぷりした実がぎつしりとつひてゐる。少し甘ひ香りがして、このままかじつても良ささうな気がした。しかし、美味なるものはより美味にして頂く、これが大地の恵みへの礼儀であらう。
友人が息子さんを伴つて訪れた。大きく見事な玉蜀黍を頂く。咄嗟のことでお礼に渡すものもなく、あたふたしてひる間に帰つてしまわれた。その手にはまだ袋がいくつかぶら下がつており、故郷からの賜り物があと何軒かに振る舞われたやうだ。
それにしても見事な玉蜀黍である。山竹のように美しい青色の皮を剥くと、ぷりぷりした実がぎつしりとつひてゐる。少し甘ひ香りがして、このままかじつても良ささうな気がした。しかし、美味なるものはより美味にして頂く、これが大地の恵みへの礼儀であらう。