すぎやまの日々

鉄道&Eスポーツライターの日常とか。

僕たち急行A列車で行こう

絶賛? 公開中 私は試写会で拝見しました。


鉄道好きな青年ふたりが主役。ひとりは不動産会社でやや浮いた存在。ひとりは不況にあえぐ町工場の二代目。ふたりは乗り鉄で知り合い意気投合。片方が左遷された九州を、もう片方が訪ねると、思わぬビジネスチャンスが訪れる。

女の子よりも仕事よりも鉄道が好きという主人公たちにリアリティがあるんだけど、シナリオは突っ込みどころ満載でした。電車を画面に入れたいだけで部屋探しとは都合がよすぎる(笑)。ラストでは伏線も張らずに登場人物が集まり、「じゃね!」と別れるんだけど、このヒト、なんで二人がここにいるって分かったの? 家は北品川で、ここは神奈川新町だよ? お父さんも知ってたんだろうか。あと、遠路はるばる来た人とそれで終わりか! みたいな。ここはお父さんとキャバクラでしょう! というか。

全体的に詰めの甘い話。惜しい。小説本を読んだら補完されているのかと思ったら、シナリオを平文にしたままだった。監督の遺作になってしまったけど、心残りじゃないかなぁ……。コミカルな展開は面白くて、このコンビで二作目、三作目もできそうなだけに。

旅先で友達ができる。意外な人脈につながる。そういうことはありがちだから、乗り鉄の楽しさは伝わっていると思います。ケータイゲームばかりやってる中学生や高校生に見せて、鉄道の旅って楽しそうだな、と思ってもらえたらいいね。

大人の鉄道ファンは劇場よりも、仲間と自宅でツッコミ入れながらみた方が楽しいと思います。鉄オタ要素をこれでもかってくらい詰め込んでますから! だから、映画会社の人に、劇場でDVDを売ったらいいのに、って言いました。コンサート会場でアルバム売る感覚で。笑われました。前代未聞ですって。それもそうだなとおもったけど、ガンダムユニコーンはまさにその戦略らしいですね。公開したら即ブルーレイ販売、みたいな。
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大陸横断超特急


今月の鉄道映画1本目。古い映画です。昔、テレビで見たような気がする。あらためてみると新鮮です。ラストシーンで、「予定の時刻より早く着いたな」って、セリフがあったと思ったけどなかった。違う作品だったかなあ。

アムトラックがアムロードになっていたり、列車名が実際とは違ったり。新幹線大爆破とにた苦労があったみたい。

アメリカ横断の汽車の旅をしたくなりました。

朝: 836.0kcal 太巻き稲荷 ほうれん草ごま和え 黒豆
昼: 362.9kcal ヤマザキふんわり食パンチョコ風味 鶏皮スープ1/14
夕: 656.9kcal ちらし寿司 鶏皮スープ1/14
他: 0.0kcal
合計: 1855.8 kcal 摂取超過355.8月間合計: 6334.4 月間平均1583.6
競艇新聞売りのおねーさんにちらし寿司をいただきました。昨日のひな祭りの残り物だそうです(笑)。おいしかったです。今月でやめちゃうんだって。寂しいねぇ……。
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天国と地獄

http://journal.mycom.co.jp/series/railmovie/003/index.html



隔週ペースで鉄道が出てくる映画を紹介する記事を書いています。今回は天国と地獄。黒澤明監督作品です。

なんといっても世界の黒澤です。映画ライターさんなら気を引き締めて取りかかるでしょう。でも私は鉄道ライターですからねー(笑) 鉄オタ全開でいきますよと。タイトルバックに東急5200系が映ってますよと(笑)

この映画、新幹線開業前の電車特急こだまが重要な場面で出てきます。その車窓のじゃまになるから、と、民家の屋根を取っちゃったという逸話も有名だそうで。恥ずかしながら知りませんでした。

そもそも黒澤映画って全部時代劇だと思っていたくらいで(笑) そういえば所ジョージさんが「まあだだよ」に出てたなあ。みてないけど。実は黒澤映画、初めてみました。そんな分際で黒澤映画を語ってゴメンナサイ。

2時間半もあるんです。でも面白かった。前半の主人公の葛藤と、後半の刑事たちの追い込みに引き込まれた! 犯人の動機が曖昧で、もしかしたら当時はそこがツッコミどころかもしれないけど、現在は理由なき殺人が多発しているわけで、黒沢さん、そんな時代を見通していたのかも。

あと、黄金町のドヤ街の場面が怖かった。あの時代、あんなところがあったなんて。いや、今もどこかにあるのかも。天国と地獄の地獄って、ここのことなんでしょうか。主人公側と犯人側ってだけじゃなさそうだなあ。
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歪笑小説を読んだよ

東野圭吾さんの○笑小説シリーズは、出版、とくに小説分野の業界を描くコメディ短篇集。文学賞を取り巻く駆け引きや作家の心情を面白おかしく書くわけで、東野さん自身が関係する業界の内情暴露的な……こんなことかいていいの? みたいな。かつては筒井康隆の、大いなる助走つてのがありましたね。

ところが今回はちょっと趣が変わって、ドタバタしつつも、心温まるエピソードが多め。新人作家が先輩から励まされる話や、売れずに見放された作家の一途の可能性に賭けるベテラン編集者の話がちょっと泣けた。ラストで東野的な急展開オチもあった。あんまり期待していなかったけど、ちゃんと東野作品だった。うーむ。傍流作品だと思ってた。こんなはずじゃなかった。さすが東野圭吾さんだ。

最終章は作家の結婚がテーマで、ハッピーエンドながら前途多難という結末。ところが、そのフォローアップが巻末広告で行われていた。第二のハッピーエンド。ニヤリとさせられ、あーよかったなあ! といい読後感になった。こんなところに仕掛けを用意しておくなんて。しかも、文庫本書き下ろしならではのオチ。うまいなあ。でも、これまた映像化しにくいオチだ。連ドラにして、最終回のエンディングのあとに本の表紙と帯をインサートって感じかな。
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死亡フラグがたちました!

主人公はサブカル雑誌のフリーライター。雑誌の存亡の危機に彼に渡された企画は、「秘密のベールに包まれた殺し屋『死神』を突き止めよ」。締切が刻々と迫る中、頭の回転の早い先輩、編集部の隣の事務所のヤクザの協力を得て、真実に近づいていく。一方、17年前の殺人事件を追う刑事たちも『死神』に近づき……。
タイトルからして釣りっぽかった(笑)。でもそこが潔い気がして読んでみた。前半の引き込みと、後半の畳みかけるような展開が良かった。予想に反してしっかりした探偵小説でした。

解説にもあるんだけど、東野圭吾の「白夜行」を読んだ人なら、だいたい犯人が判っちゃう。あと、ラストのドタバタブリがまるでコント。ドリフの全員集合の「ツッテテッテ、テッテケテッテ……」なんてBGMが流れそう。面白いからいいんだけど、直前までハードボイルドの香りがしたのに、最後になんで? と思った。

解説を読んだら、この作品はもともと倍くらいの文字数で、長すぎという指摘を受けて大改稿したそうで。余分な文を切ってスピード感を出したんだと。なるほど納得。でもそうなると、オリジナル版も読みたくなっちゃうなあ。完全版とかないかな。
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「ALWAYS 三丁目の夕日'64」



CG を駆使して昭和30年代の東京を描く人気シリーズ3作目。本日公開ですね。笑いあり、ホロリあり。泣けるシーンはちょっと狙いすぎかなと思ったけど、わかりやすい。安定したストーリー。テーマは「巣立ち」かな。いい話でした。

さて、今回は3Dです! 東京タワーが飛び出します。開業したばかりの新幹線も3D。昭和の街を3Dってすごいなー。キハ58の急行アルプスは予想していなかったから嬉しかった。

当時の東京を知っている人にはオススメです。でも、冷静になってみると、当時のリアルな風景や人々の暮らしは、当時の映画をみた方がリアルかもしれない。喜劇急行列車とか、駅前旅館シリーズとか。見比べると面白い。あの頃ってずるい人もいっぱいいたし、犯罪みたいなことも隣り合わせ。当時の人々に比べると、現代のシナリオや役者さんは、きれいすぎるなー、なんて思いました。
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トランスフォーマー ダークサイドムーン


公式サイト

裏の映画館で観ました。3作目の今回から3D版になりました。3D映画は2回目。初体験は川崎のiMAXtheaterでAVATAR。今回はいつもの映画館。iMAXの方が迫力があると思うけど、まあ普通のスクリーンも悪くないな。

ストーリーは相変わらず。ダメBOYがロボットたちと仲良くなって、悪いロボットをやっつける話。今回はヒロインが色っぽい。黒木メイサさんに似てる!そのナイスバディがドーンと3D。良い(笑)。

スピルバーグさんたち、いいおとなが何億もお金使って遊ぶロボットごっこ。その路線もそのまま。後片付けなんて考えてないところも変わらず(笑) 頭をカラッポにして楽しめました。ちなみに、映画史上最も騒々しい作品の第1位になったそうです(笑)。

それにしても、人類の月着陸やケネディ暗殺も、トランスフォーマーの仕業だったんですねぇ。うまく絡めましたね。面白いからおすすめだけど、良いロボットたちと悪いロボットたちの因縁を理解したほうがいいと思うので、1作目と2作目を観たほうが楽しめると思います。
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健さんの映画

http://journal.mycom.co.jp/news/2011/08/24/054/index.html


来年秋に公開予定だそうです。観たいなあ。北陸から九州へのロードムービー。キャンピングカーで旅するという設定だそうで、残念ながら列車は出てこないようですが。楽しみです。
シネマカフェ MovieCollection WalkerPlus

映画といえば、『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』も楽しみ。こちらは富山地方鉄道が舞台です。

12月公開。一時期、日本映画ってかなり冷え込んだ時期がありました。でも最近は、テレビドラマのタイアップとか、いろいろな手法で息を吹き替えしています。僕が日本映画に再注目したきっかけは『黄泉がえり』でした。

中堅(当時は)の役者さんを使い、ハリウッドとは比べ物にならないくらい低予算でしたけど、良いストーリー、上手い仕掛けでした。

日本は単一民族、単一文化だから、わかりやすい派手な演出というハリウッド風じゃなくてもいいんだよね。凝ったストーリーで勝負してオッケー、みたいな。市場もそこそこあるので海外を狙う必要もないし。散々笑わして最後にほろっとさせる。それが王道、みたいな。
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Violet Flow



歌詞を何回もタイプして覚えた歌。
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【映画】SPACE BATTLESHIP ヤマト


公式サイト
いいタイミングで時間がとれたので、公開初日に行ってきました。子供の頃に好きだったからね。まあご祝儀で。とかいっても今日は映画の日で1000円だし。

所詮、日本のVFXだからね……原作が偉大だったからね……と、期待しなかった気持ちが逆に幸いして、すごく良かった。しびれた。原作の持ち味をしっかり残して、世界に通じるストーリーと映像になってましたよ。不覚にも何度か胸が熱くなりました。そうかー、イスカンダルはそういう風になったのか。デスラーはこうなるのねー、みたいな。放射能除去装置をそうやって運べるなら、初めからカプセルで送ってくれたらいいのに、とか思うけど(笑)。

あと、木村拓哉さんと美人女優の組み合わせだと、恋愛的な部分はまるで月9ドラマというね(笑)。でもそんなのいいや。いい大人が時間と金をかけて作ったヤマトゴッコとしては大成功ですよ。これは劇場で観てほしい。コスモゼロがリターナーのジャンボジェットみたいなアクションをするところも笑ったリターナーファンにもおすすめ。

惜しむらくは、3D映像で見たいシーンがいっぱいあったこと。もっとはやく3Dシステムが開発されていたらねぇ。でもCGだからリメイクできるかな。
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JOKER 許されざる捜査官 のロケ地が……

連続ドラマは1話から最終話まで録画して一気に観る派です。今週は『JOKER 許されざる捜査官』を観てます。そしたらなんと、第2話で悪役が勤務する病院が、私が通ってる病院でした。あれ、なんか観たことある景色だな……と思って見始めたら、ますますドンピシャ(死語?)。なんか嬉しい。

20100921a.jpg
堺雅人と杏さんが話していた中庭。公式サイトにもちょっと出てますね。ちなみに奥の「10番」は皮膚科で、後頭部の粉瘤腫を取ったところ。
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上野懸垂線



映画広報さんから「上野動物園のモノレールが出る映画があるんですよ」と試写に呼んで頂きました。うわー、恋愛映画だよ。俺の柄に合わないよー、と思いつつ観たんです。『ラブコメ』いい映画でしたよ。

ストーリーは三角関係を軸にした恋愛ドラマ。たぶんこの手の物語としては定番の展開なんでしょう。デートに最適な感じ。僕がいいなと思った部分は映像の美しさ。東京ってこんなにきれいに映像化できるんだ! って思いました。

とくに東京都交通局上野懸垂線。上野動物園のモノレールですね。これが物語上の鍵になる場所になっています。主演の香里奈さんが車窓をガイドしてくれます。ここがいいシーンなんだな。あと、京成電鉄脇の公園とか、サイクルモノレールの場面もいいです。映画を観た後はロケ地巡りデートなんていかがでしょうか。
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【読書】夜明けの街で


夜明けの街で (角川文庫)

夜明けの街で (角川文庫)

角川書店(角川グループパブリッシング)


俺には優しい妻とかわいい娘がいる。不倫なんて馬鹿がやることさ。そんな男に生まれてしまった恋心。しかし、彼の不倫の相手は殺人事件関係者だった……。

家庭と恋の両立に悩み、そこに殺人事件が絡んで戸惑う。男って馬鹿だなあとニヤニヤできるサスペンス。夫であり父親であるという理性を保ちつつ、どんどん恋人に傾倒していく主人公。そこには男として共感できる部分が多い。なんたって相手は若く、意地っ張りで、暗い秘密を抱えている。惚れてまうやろって感じ。

好きになったら相手に関することは何でも知りたい。でも彼女の場合は特殊。なにしろ実家が殺人事件の現場だったから。恋の進展とともに近づく時効。単なる不倫恋愛物語ではなく、結末には東野作品独特のビックリ箱的な種明かしが用意され、ミステリーファンを裏切らない。

東野さんは白夜行などで魔性の美女を登場させるけれど、今回のヒロインもそれに近い。女性にとっては、主人公の妻にしても愛人にしても、こんなに都合のいい女なんて……と思うでしょう。しかし、そこにも納得できる答えがちゃんと用意されている。いやあ、結末も意外だし、この物語の後の主人公の運命も気になって仕方ないです。女って怖い……。
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試写室に行ってみた



この記事を書いたときの縁で、マスコミ試写会に招待されました。怪談レストランって、児童文学のベストセラーだそうです。僕も小学生時代は児童文学が好きでした。「ホタルの町通信」とか「マガーク探偵団」とかサトウハチローのオレンジ色のシリーズとか。あばれはっちゃくなんかもあったな。山中恒だっけ……。

怪談レストランは1996年から刊行されているとのこと。私がフリーランスになった年だな。今では子供たちに大人気だそうで、アニメ化やゲーム化もされています。で、その映画版の試写を観てきました。なんか、児童文学が大好きだったあのころを思い出しながら観ちゃいました。ほのかな恋心、友情、ご近所の秘境探検……懐かしいなあ。大人になると予定調和とかわかっちゃうけど、これ、子供が観たらハラハラドキドキのジェットコースタームービーかも。

今回は初めて映画会社の試写室を見物。じつはそっちのほうが興味あったりして。意外とスクリーンが小さいんですね。音響はサラウンドだけどドルビーじゃなさそう。100人くらいの座席があるんだけど、オッサンたちが密集していていい匂いでした(笑)。

タダは嬉しいとはいえ、試写室って、映画を観る仕事をする場所なんですね。映画を楽しむならここよりも最近のシネコンの方がいいなと。映画評論家さんってたいへんだなあ……。
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【読書】悪魔の種子


茨城県霞ヶ浦で他殺体が発見される。身元は長岡の農業研究所の職員だった。死体発見者は水産試験場の職員だった。その少し前に、茨城県の農業研究所の職員が秋田県で殺された。容疑者にほのかな恋心を寄せる女性は、無実を信じて親友に相談する。「あなたの"お坊ちゃま"に助けてほしい……」。"お坊ちゃま"こと浅見光彦は、お世話になっているお手伝いのスミちゃんのため事件現場へ。二つの事件が結びついたとき、水稲の品種改良にかかわる黒い動きが姿を現した!

浅見光彦シリーズは、ヒロイン役と光彦の絶妙な距離感がお約束。実は刑事局長の弟、という挿話も定番だ。寅さんと水戸黄門の要素を現代の推理小説に持ち込んだわけだから、人気シリーズになるのも当然。ところが今回はヒロイン不在。序盤に登場するスミちゃんの親友がそうかな、と思うけれど、彼女には心に決めた人がいる。浅見の身元は早々にさらりと明かされる。だから捜査しやすいったらありゃしない。
 
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【読書】風の盆幻想


富山県、越中八尾で開催される「おわら風の盆」。関東ではあまり知られていないけれど、近畿地方では有名な祭りだ。物悲しい胡弓の調べにあわせて、たおやかな女踊り、力強い男踊りが街を流れて行く。その魅力的な風情に浸ろうと、なんと25万人もの観光客が訪れるという。しかし、規模が大きくなるほど当初の風情は薄れていく。街の経済のために祭りを発展させようとする動きと、元の姿を維持しようとする動きがぶつかり始める。そのさざ波のようなせめぎあいのなかで殺人事件が発生。町に波紋を広げていく……。
 
浅見光彦シリーズとしては異色の作品。まず浅見に憧れ、ほのかな恋心を抱くヒロインがいない。「実は刑事局長の弟です」「ええっ!」もない(笑)。浅見は初めから事件解決に乗り込む探偵として現地に向かう。小さな町の素封家同士の対立の構造や、その対立によって引き裂かれた恋人同士、という設定は、どちらかというと横溝正史っぽい雰囲気。もしかしたら、執筆当時生誕100年だった横溝へのオマージュかもしれない。
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Kitano par Kitano 北野武による「たけし」


貧しい子供時代を過ごした俺にとって
困っている人を助けるって当然のことなのね。


映画監督としてヨーロッパで高く評価された北野武のロングインタビュー。フランス人ジャーナリストがフランス人に向けて書いた本だから、内容のほとんどは日本人にとって既出。北野武について報道された内容について、名誉も不名誉も含め、北野武自身が心境を語るという内容だ。だから一見、彼が日本で応じた数々のインタビュー記事の再録に見える。しかし、どれもフランスの人々には耳新しいことだから、そのぶんたけしの説明は丁寧だ。また、政治、歴史、国際的見識など、日本のインタビューではなかなか触れられない内容もあって興味深い。このフランス人ジャーナリストは、たけしの考えていることすべてを聞き出している。たけしに語ってほしい事柄について、日本人とフランス人とでは温度差があるということだろう。
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Railways


一流メーカーの中枢で出世街道を歩む主人公。出世を約束され、リストラ担当として同期入社の親友が所管する工場を閉鎖。クールでドライな性格に妻や娘とも疎遠になりつつあった。そんな時、故郷の母が病に倒れる。実家に帰った男を追うように、さらなる悲報が届く。仕事中心の人生に立ち止まり「俺は夢に向かって生きていたか」と自問する主人公。そして彼は、少年の頃に憧れた「電車の運転士」に転職を決意した……。


お行儀の良い映画、という感想がピッタリかもしれません。いやな思いをするシーンもないし、ハラハラドキドキな展開もない。ただひたすら、ドキュメンタリーのように主人公の転機を追う展開でした。良い映画なんだけど、ちょっと足りない気もするんだな。

もしこの題材でハリウッドが作ったら。
主人公は親友にもっと冷酷な仕打ちを与え、家族からは突き放され、優しい母親からも見離されたことでしょう。転職した後も苦労の連続。過酷で厳しい訓練にエリートのプライドはズタズタにされ、しかし元の会社からは突き放されて戻るべき場所もなく、悲嘆にくれつつも夢へ向かって黙々と努力するしかない。しかし、その姿に心打たれた娘と妻が、やがて主人公の最大の理解者として応援する。ついに念願かなって列車を走らせる主人公は、病院を通過する際に、最期を迎える母へ向かって長い汽笛を響かせる……END。という感じになったと思う。こういう展開だと、ラストに主人公が妻へ投げかける台詞の意味が重くなって、ここでみんな号泣できたはずなんだ。人生と電車をかけた、とってもいい言葉なんですよ。
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低燃費少女ハイジ

パックとメイのママが大好きで見ろ見ろというから見たよ。
あー見ましたとも。


山がしゃべります。
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新参者

20100413.jpg今週末からTBS系列で東野圭吾原作の「新参者」をやるそうで。刑事加賀恭一郎シリーズ最新作。文庫になっていないのでまだ読んでいませんがおもしろそう。

東野圭吾作品は映像化が難しいものが多いんです。なぜかっていうと、文章ならではの伏線の張り方をしているから。映像化すると、どうしてもそこを強調した場面が出てきて怪しさ丸見え。TBSはかつて「流星の絆」をやりました。冒頭に傘でゴルフスイングをするんだけど、そこがやたら尺が長いし何度も出てくるし、先端のクローズアップも不自然で、なんかこいつ怪しいなと思ったらやっぱり……という感じでした。

今回も楽しみなんだけど、流星の絆で犯人だった人がまた出てるんだよね。こいつが犯人じゃないか。だったらがっかりだなあ……と。

フジ系だけど、映画「ホワイトアウト」のスタッフが「アマルフィ」を作ったら、主役と犯人が同じキャストだったという。旅回りの芝居小屋じゃないんだから、先の読めちゃうキャストはやめてほしいです。
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