迷走の塔2
なんだか妙なことに巻き込まれた気がする。しかし、疑問に思ったことは答を知りたい性分だ。剛は老夫婦を連れて多摩中央警察署に向かった。老夫婦の歩く速度に合わせようとするが、ついつい距離が開いてしまう。剛はトレーナーの袖で額の汗を拭いた。まだ2月とはいえ、日中はかなり暖かくなっている。
「またあんたたちか」
警察署の入り口で作業着姿の男が言った。長い棒を持っているところから察するに、彼は刑事なのだろう。警察の入り口はこんな風に門番の男が立っていることが多い。それが制服だったり、私服だったりするけれど、規則としてはどうなっているのだろう、と剛は思った。いけない。また疑問の種がわいてきた。
「またあんたたちか」
警察署の入り口で作業着姿の男が言った。長い棒を持っているところから察するに、彼は刑事なのだろう。警察の入り口はこんな風に門番の男が立っていることが多い。それが制服だったり、私服だったりするけれど、規則としてはどうなっているのだろう、と剛は思った。いけない。また疑問の種がわいてきた。