すぎやまの日々

鉄道＆Ｅスポーツライターの日常とか。

日本沈没

2006/08/08 Tue

　　　　↓今日の夕陽。

君は愛する人のために命を捨てられるか、という草なぎ君役のテーマと、国家を任されたものとして、責務を全うするとはどういうことか、という大地真央さん役のテーマを立てて、マクロとミクロの視点で日本の崩壊を描く。

このふたつのテーマに関して言えば、そつなく作ってあるしちゃんと泣ける。日本が壊れていくシーンも迫力がある。でも、ちょっと物足りなかったな。

以下ネタバレあるかも。

ダビンチコードでも感じたことなんですが、このテーマを描きたいなら、別に日本を沈没させることはなかったんじゃないかな。舞台をアメリカにすればアメリカ沈没、イギリスにすればイギリス沈没。オーストラリアにすれば四国沈没ってそりゃ所さんのギャグですが。まあ、パニック映画として日本向けに公開するんだから日本沈没で良いんだけど。

ただ、せっかく原作に手を入れるんだから、もっと問題作に作り上げることもできた。例えば日本人が移民していく場面。アメリカはともかく、現在、日本でこんなことが起こったら、隣の中国や韓国、北朝鮮はそんなに素直に受け入れてくれるんでしょうか？　中国や韓国の首脳が
「靖国を参拝する政治家は来てもらいたくない」とか
「まず、靖国神社と皇居はどこに置くつもりかね。移民の話はそれからだ」
くらいのことは言ってもらいたいね。
映画の中で移民反対の外国のデモが出て、日の丸を焼く場面があるんだけど、それじゃたりないよ。今の日本じゃ、隣の国は助けてくれませんよ、くらいのメッセージを投げかけてくれたら面白かったのに。韓国や中国からもオファーがあるらしいんだけど、こんな場面を入れたら喜ぶよぉきっと。

あと、気になったのは草なぎ君のフットワークの軽さ。なんでそんなにあっちこっちに行けるんだよと。お前は鬼平こと長谷川平蔵かっての。ラストもね、柴崎コウが女の子を救う場面。なんか都合良すぎないか？　前もって玩具のペンライトとか懐中電灯をプレゼントして、それを目印にするくらいの演出があってもいいよね。その懐中電灯は病院でママにもらった形見だとかさ。そしたらもっと泣けたのに。

あと、オレとしては絶対これだけは言いたい。
「草なぎぃ、やれるときはやっときましょうよ！」

[日本沈没公式サイト]

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