個人の仕事上のミスを嗤うメディアの品格
ああそうか。ブログってTwitterに書き切れないことを書くって位置づけでもいいね。そういう使い方にしてみよう。PVも少ないしちょうどいいや(笑)
さて。
俺はジャーナリストなんて言えるほど立派な活動をしているわけじゃないので、ジャーナリストを自称しません。メディアではときどき“鉄道ジャーナリスト”と紹介されます。それは「メディアさんにとって都合の良い紹介でいいですよ」と言っているからです。そういうと、バラエティでは鉄道ライター、報道系だとジャーナリストになる感じで。ジャーナリストは正直、ちょっとこそばゆい。
でも、ジャーナリズムの矜恃は持っているつもりです。
それは、「個人を責めない」「組織やシステムの不手際を指摘する」です。
鉄道事故の場合、東急東横線の積雪時の衝突事故は記事にしました。山手線の架線柱倒壊は記事にしました。でも、京浜東北線の川崎駅で電車が保線車両と衝突した事故は記事にしませんでした。
ここは自分なりの線引きがあるんです。
東急の事故は、会社全体として耐雪ブレーキの扱いを間違っていると指摘しました。山手線の架線柱は、運転士が感じた危機感が上層部に伝わっていないという、組織のたるみを指摘しました。これは会社として取り組まなくちゃいけないし、他の企業も他山の石とする必要があると思うからです。
でも、京浜東北線の事故は組織的欠陥ではなく、単純に担当者個人のオペレーションミスだと思いました。故意で事故を起こしたとしたら糾弾されるべきです。だけど、仕事上の間違いは誰にでもある。おそらく当事者は反省しているでしょうし、会社からも叱責や処分があったでしょう。それ以上にメディアであげつらって、個人に対して社会的制裁を与える必要はありません。
だから、以下の記事を見たときはガッカリしました。リンクを張るとさらに広めちゃうというジレンマもありますが。
駅の電光掲示板、突如精神崩壊を起こす - ニュース - Jタウンネット 東京都
この記事の内容は「駅の電光掲示板にヘンな文字が出たよ(笑)」です。
それを見つけた人が撮影して、ねえねえおもしろかったよ、とTwitterで流しました。
ここまではいいですよ。かわいい猫がいた、とか、貼り紙が誤字だらけ、とか。そんなレベルです。私もお店のPOPがおもしろかったりするとtweetします。個人で拡散する程度なら、個人の品格が問われるだけで。
でも、これってニュースメディアが記事にする話でしょうか。あれ、Jタウンネットってニュースメディアだよね? (汗)
こんなの、どう見たって担当者の失敗でしょう。誤情報を流したわけでもないし、やっちゃったな、というレベルの。そんなの、いちいちニュースにする価値あるんですか。いや、意味はあるんですか。
誰だって仕事上のミスはあります。当事者は反省してるでしょうきっと。仕事の些細なミスを必要以上に広められたら、当事者はどんな気持ちになるでしょうか。ネットメディアが掲載するってことは、世界の日本語圏に広めるってことですよ。これ、メディアによるイジメですよ。
反省しないで何度もやらかしたら、それは問題だから指摘してもいいけどさ。でもそれは担当者が悪いではなく、そんな担当者を放置した部署の管理責任を問うべき案件です。
駅の電光掲示板はときどきネットニュースでネタになります。でもそれは、ネットで使われる (^_^) などが入ってたとか、心温まるメッセージが入っていたとか。そういうネタがほとんどです。世の中を明るくする話題です。だけど今回のように、個人の単なるオペミスを、鬼の首を取ったようにあげつらうって、そこにどんな意味があるんでしょう。
さらに杜撰なことに、この記事のイメージ画像は、全く関係の無い鉄道会社の名前が入ってます。無関係な会社名の入ったイメージ画像を選んだ理由を知りたい。イメージ画像は僕も使います。いらないと思ってるけど、文字だけだと見づらいって言うし。だけど、なんでわざわざ、デカデカと無関係な会社名のある画像を使ってるんですか。
もっと困ったことに、その記事を土木学会のFacebook公式アカウントがシェアしているんですよ。土木とは関係ないネタですよ。そして当初、イメージ画像のほうの鉄道会社名の出来事のようなタイトルがついてました。記事をよく読めば違うってわかるのに。
以下の画像は、その鉄道会社の社員からの指摘を受けて修正した後です。
土木学会の活動について、俺は敬意を持っています。論文も高度でありながらわかりやすい。記事で紹介したこともあります。本来は、とてもクオリティの高い組織です。それだけに、なにも考え無しに、こんなクソ記事をシェアしている。残念です。土木学会はFacebookの公式アカウントの運営ポリシーをきちんと整備したほうが良いと思います。
Jタウンネットについては、品格の無いメディアとして自然淘汰されると思うのでどうでもいいです。運営会社を見たら、さもありなん、という感じでした。
でも土木学会さんはしっかりしてください。
さて。
俺はジャーナリストなんて言えるほど立派な活動をしているわけじゃないので、ジャーナリストを自称しません。メディアではときどき“鉄道ジャーナリスト”と紹介されます。それは「メディアさんにとって都合の良い紹介でいいですよ」と言っているからです。そういうと、バラエティでは鉄道ライター、報道系だとジャーナリストになる感じで。ジャーナリストは正直、ちょっとこそばゆい。
でも、ジャーナリズムの矜恃は持っているつもりです。
それは、「個人を責めない」「組織やシステムの不手際を指摘する」です。
鉄道事故の場合、東急東横線の積雪時の衝突事故は記事にしました。山手線の架線柱倒壊は記事にしました。でも、京浜東北線の川崎駅で電車が保線車両と衝突した事故は記事にしませんでした。
ここは自分なりの線引きがあるんです。
東急の事故は、会社全体として耐雪ブレーキの扱いを間違っていると指摘しました。山手線の架線柱は、運転士が感じた危機感が上層部に伝わっていないという、組織のたるみを指摘しました。これは会社として取り組まなくちゃいけないし、他の企業も他山の石とする必要があると思うからです。
でも、京浜東北線の事故は組織的欠陥ではなく、単純に担当者個人のオペレーションミスだと思いました。故意で事故を起こしたとしたら糾弾されるべきです。だけど、仕事上の間違いは誰にでもある。おそらく当事者は反省しているでしょうし、会社からも叱責や処分があったでしょう。それ以上にメディアであげつらって、個人に対して社会的制裁を与える必要はありません。
だから、以下の記事を見たときはガッカリしました。リンクを張るとさらに広めちゃうというジレンマもありますが。
駅の電光掲示板、突如精神崩壊を起こす - ニュース - Jタウンネット 東京都
この記事の内容は「駅の電光掲示板にヘンな文字が出たよ(笑)」です。
それを見つけた人が撮影して、ねえねえおもしろかったよ、とTwitterで流しました。
ここまではいいですよ。かわいい猫がいた、とか、貼り紙が誤字だらけ、とか。そんなレベルです。私もお店のPOPがおもしろかったりするとtweetします。個人で拡散する程度なら、個人の品格が問われるだけで。
でも、これってニュースメディアが記事にする話でしょうか。あれ、Jタウンネットってニュースメディアだよね? (汗)
こんなの、どう見たって担当者の失敗でしょう。誤情報を流したわけでもないし、やっちゃったな、というレベルの。そんなの、いちいちニュースにする価値あるんですか。いや、意味はあるんですか。
誰だって仕事上のミスはあります。当事者は反省してるでしょうきっと。仕事の些細なミスを必要以上に広められたら、当事者はどんな気持ちになるでしょうか。ネットメディアが掲載するってことは、世界の日本語圏に広めるってことですよ。これ、メディアによるイジメですよ。
反省しないで何度もやらかしたら、それは問題だから指摘してもいいけどさ。でもそれは担当者が悪いではなく、そんな担当者を放置した部署の管理責任を問うべき案件です。
駅の電光掲示板はときどきネットニュースでネタになります。でもそれは、ネットで使われる (^_^) などが入ってたとか、心温まるメッセージが入っていたとか。そういうネタがほとんどです。世の中を明るくする話題です。だけど今回のように、個人の単なるオペミスを、鬼の首を取ったようにあげつらうって、そこにどんな意味があるんでしょう。
さらに杜撰なことに、この記事のイメージ画像は、全く関係の無い鉄道会社の名前が入ってます。無関係な会社名の入ったイメージ画像を選んだ理由を知りたい。イメージ画像は僕も使います。いらないと思ってるけど、文字だけだと見づらいって言うし。だけど、なんでわざわざ、デカデカと無関係な会社名のある画像を使ってるんですか。
もっと困ったことに、その記事を土木学会のFacebook公式アカウントがシェアしているんですよ。土木とは関係ないネタですよ。そして当初、イメージ画像のほうの鉄道会社名の出来事のようなタイトルがついてました。記事をよく読めば違うってわかるのに。
以下の画像は、その鉄道会社の社員からの指摘を受けて修正した後です。
土木学会の活動について、俺は敬意を持っています。論文も高度でありながらわかりやすい。記事で紹介したこともあります。本来は、とてもクオリティの高い組織です。それだけに、なにも考え無しに、こんなクソ記事をシェアしている。残念です。土木学会はFacebookの公式アカウントの運営ポリシーをきちんと整備したほうが良いと思います。
Jタウンネットについては、品格の無いメディアとして自然淘汰されると思うのでどうでもいいです。運営会社を見たら、さもありなん、という感じでした。
でも土木学会さんはしっかりしてください。
COMMENTS