ビッグイシューが意外と面白い件
ビッグイシューっていう雑誌があるんですよ。胡散臭い名前なんですけどね。ホームレスさんの自立支援雑誌ということでちょっと話題になりました。この雑誌は300円なんですが、出版社がホームレスさんに一冊140円で卸します。それをホームレスさんが300円で売る。つまりホームレスさんは一冊売るごとに160円の儲けです。一冊売ればおにぎり買えるね。3冊で牛丼か。そういう勘定なんだけど、どうも買いにくいんですよ。社会的には良いコンセプトなんだけど、肝心の雑誌は面白いのか。そこが大事でしょ。
それに加えて、ワタシそもそも寄付とか苦手。恥ずかしい。ありがとうって言葉を期待しちゃってる自分もなんかやだ。善い事してるんだぜって思い上がりそうで、恵んでやるって気持ちもやだし、そんな気持ちで近づかれたらホームレスさんもみじめだと思うし。そんな賎しいことを考える自分もやだ。
それで、実際のところビッグイシューは面白いんだろうか。検索してみたらWebサイトがあって、内容も紹介されている。今月の特集は『オリンピックに採用されないスポーツ』です。おや、ちょっと面白そうだよ。もしかしたらEスポーツも載ってるかも? スポーツライターの玉木正之氏も参加しています。玉木氏は日本できちんとスポーツを定義できる唯一の人です。こりゃ読みたいな。というわけで、出かけたついでに探したんだけど見つからず。がっかりしていたら仕事仲間のH君が地元の池袋で買ってきてくれました。
早速特集を読みます。Eスポーツは無かった。ま、しょうがないか。セパタクローやスカッシュで活躍する日本人選手の話が面白い。メジャーではないけど国内のパイオニアとして責任感と夢を持ってる。確かにこれはスポーツの良さだよなぁ。玉木さんの話はいつもの持論だけどよかった。なんだ、ビッグイシューって意外と面白いぞ。有名人のインタビューもあるし。なーんだ。薄っぺらくて割高な気もするけど、普通の雑誌と同じクオリティですよ。
ホームレスネタはほとんど無い。あったとしても巻末にちょっとだけ。ホームレスのインタビューはドラマチックな人生模様を楽しめる。人生相談は一般生活者がホームレスに悩みを相談する。逆じゃないのかと思うけど、相談の内容は真面目だし、応えるほうも修羅場くぐってるからね。優しいけど突っ込みどころ満載な感じだ。でもそれ以外のページは普通の記事。
そんなわけで、特集に興味があったら買ってもいいな、くらいの雑誌でありました。有名タレントの連載でもあれば定期的に買ってもいいかもしれない。そんなわけで、ビッグイシューはコンセプトをゴリ押ししないで、中身の面白さをちゃんと伝えればもっと売れるし広まるし、間接的に賛同者が増えそうな気がします。
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